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今年も、耕す 木更津農場のtoyomax先生が野菜の育て方やまめ知識をお届けします!

2011年05月24日(火)

土をふかふかにする方法

toyomaxです。

さて、そこで土をふかふかにする方法ですが、

栽培バッグやプランターの土が硬かったという人も、
次のような方法でお手入れしてみましょう。

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【step1】表面の土をほぐす
移植ごて(園芸用のスコップ)で、表面から15cm
くらい土をほぐします。

【step2】棒で穴をあける
棒で、栽培バッグやプランターの底まで数か所さして、
水の抜け道になる穴をあけます。太い棒でなくても、
鉛筆くらいの太さで十分です。

【step3】水をかける
上から水を沢山かけます。下から水がたくさん浸み出て
くるまで水をかけます。

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以上。

えっ?それだけ?

はい、それだけです。

あとは、
野菜を植えてあげれば、土は再びふかふかに
なっていきます。

というのも、
実際に土をふかふかにするのは、人間にできる
ことではないんです。

難しい話は割愛しますが、
実際に土をふかふかにしてくれるのは、
土の中で働いてくれる微生物たちと、
その微生物たちが活動する環境を作っている植物の根なんです。

なので、人間は微生物が活動しやすい環境を作る
ところまでをお手伝いするだけなんですね。

これを図で表すと下のようになります。
110524_1

土の中の微生物が活発に活動するためには、
「エサ」と、呼吸するための「空気」が必要です。

なかでも、土の中に「空気」が沢山あることは
とても重要です。

そこで、表面の土をスコップでかき混ぜてふかふか
にするわけですが、それだけでは足りないわけです。

一度かき混ぜてふかふかにした土も、何ヶ月も
水をかけて野菜を育てているうちに、だんだん
締まっていってしまいます。

「雨降って地固まる」という言葉がありますが、
まさにそうなんですね。

土が固まってしまうと、
どんどん空気が少なくなっていって、
次第に微生物が活動しにくくなります。

そうならないように、
水の抜け道を底の方に作っておくことが大事です。

こうすると、水が抜ける度に(水が通った後の負圧に
よって)、新しい空気が供給されます。

土の表面は次第に固くなっていったとしても、
水やりの度に空気の供給は続けられますので、

土の中で微生物が活動できる
 =土がふかふかの状態が維持できる。

というわけです。

この作業は、もっと広い畑でも同じように行います。

110524_2r

これはプラソイラーという機械で、すごく硬くて長い鉄の爪を
土の中に60cmくらい深くさしたまま、畑の中をひきずります。

110524_3r

そうすると、畑の土の深いところに水の抜け道ができて、
畑の表面(30cmくらいの深さ)のところをふかふかに維持
しやすくなるんです。

ここまでできたら、種まきの準備はOKです。

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